美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
前回登場の写真家荒川さんの紹介で
落語家 快楽亭八笑師匠の演目を鑑賞する東西新聞社一行
演目の後、師匠の計らいで豆腐料理屋で会食をすることに
ここで当然のように事件が発生します。
なにやら豆腐屋で揉めている板前と外国人・・・・
出典:『美味しん』原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻5話より
豆腐屋に、これは豆腐じゃないと食って掛かる外国人
その男 ブラック
その煽りに真正面から突き返す板前
俺は日本料理この道一本で生きてきた男だ
外国人のお前に日本の豆腐の何がわかる、
おまえはどこの出身で豆腐を語るんだ、と
返す刀の板前
ブラックは自身がロスアンゼルス出身だ、というと
一気に板前のトーンダウン。
可哀そうに、アメリカじゃ本物の豆腐を食べたことがないんだな。
と言わんばかりにこの話はこれで終わりだ、
どうぞおかえりくださいと言いかける板前
しかし、そこに我らが狂犬 山岡が噛みつきます
ロスアンゼルスのほうが本物が多いんじゃないかな
割って入りこむ山岡。
日本よりアメリカで作っている豆腐のほうが
本物が多いのでは、と言及しブラックの味方につきます。
なぜブラックがそこまで豆腐に執心するのかを問うと
ブラックはアメリカの料理研究家であり
豆腐についての出版もしている本格派であることを知ります。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻5話より
山岡は間を仲介し、板前に対しても
自身の店で豆腐を作っているわけではなく
卸しの豆腐で調理していることから
百聞は一見に如かず
豆腐の製造過程を見学することとなります
本物の豆腐の製造工程
知り合いの豆腐屋に見学を申し出る山岡一行
まずは大豆から豆腐に向かっての製造工程を見学。
第一の関門として水と一緒に煮た大豆は
泡立ちが激しいことを知り、
大量生産している豆腐はこの工程を簡略化するため
消泡剤なるものを添加していることを知ります。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻5話より
そしてお次は大豆を煮だして作った豆乳を固める工程の見学
投入を固めるための必須材料として「にがり」を添加しますが
天然にがりを使うと凝固時間の長さや豆乳自体の濃度に
大きく左右されるため、ほとんどの大量生産ではにがりではなく
硝酸カルシウムを使って固めていること、
そして硝酸カルシウムを使うことで豆乳だけでなく水分までも
凝固できてしまうため、必然的ににがりの添加より
大量に豆腐が生産できてしまうことを言及します。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻5話より
後進国というアドバンテージ
ブラックはこれこそがロスアンゼルスで食べている味だと
感激し、板前の目から鱗と驚愕します。
なぜ遠いアメリカ ロスアンゼルス製造の豆腐に
劣ってしまうのか
それは豆腐という歴史の浅さこそが成せる業
真面目な豆腐の作り方を忠実に守る段階であるために
この品質が実現できていると説きます。
これは全てのことに言えることで
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻5話より
特に芸能の世界では「守・破・離」と表現されます。
守とはこれまでの先人の教えを忠実に守り再現する段階
破は教えを守ったうえで自分なりのアレンジを加える段階
離は破から自分のオリジナリティを加え新たな世界を確立する段階
山岡は豆腐後進国である故に、
本物の豆腐が製造できているというのを伝えたかったのでしょう。