漫画レビュー

【美味しんぼ】手先の美

美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。

そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。

各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。

今日覚えたい美味しんぼ


カメラを通すと物事の本質が見えてしまうこと

カウンターで食べる寿司は職人とのコミュニュケーションにあること

寿司の出来上がりはみな同じ大きさが望ましいこと

要点は抑えましたね、さあ行きましょう。

物語冒頭

美味しんぼ準レギュラー 荒川先生初登場の今回
写真家である荒川 
東西新聞社に働く人間の写真を撮りたいというオファーを受け
文化部を訪れるところから物語はスタートします。

写真を撮る荒川
荒川はカメラ越しに本質を見抜く希代の写真家
そんな中、働く中でもひときわ輝く女性
伝説のレディース田畑にただならぬ魅力を感じ、自身の個展に招待します。

出典:『美味しん』原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻4話より

レンズ越しに見る世界

伝説のレディース田畑に訪れる春
冷やかし半分、文化部一同は荒川の個展に伺います。
荒川の個展のテーマはずばり、働く人間
それも荒川自身、食べることに興味があり、
今回の個展は料理人の働く姿がテーマとなります。

そんな中、山岡、栗田が
究極のメニュー担当ということを知り、
積年の悩みを打ち明けます。

それはレンズ越しに見る寿司職人の握りが
急にまずく見えてしまうことの謎を知りたいというものでした。



出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻4話より

これまでにない視点でみる美食の世界
山岡と栗田は事の真相を知るため、
ガイドブックに載っている有名店で事実確認を実施。

写真は人の心を映す

有名店の店主に許可を取る荒川 いざ撮影の開始。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻4話より

なんなのだ、この違和感は。
提供された寿司の味は抜群にうまい。
しかしシャッターに移されるその所作は何かがおかしい。
結局なんのかわからず次の店へ・・・。

次の店は店選びを失敗。
そもそも店主がカウンターで寿司を握らず
小坊主に寿司を握らせる始末。
これに山岡と荒川は秒で退店。

山岡もこれには寿司屋がなぜカウンター商売なのか
持論を展開します。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻4話より

山岡、そのとき荒川が持参したガイドブックに
自身の知る名店「みやこ寿司」が落丁していることを知り、
みやこ寿司ならこの問題を解決してくれるはず、と
期待を込め一同はみやこ寿司を目指します。

全ての所作には理由がある

みやこ寿司の店主、温かみのある気前のいい店主
常連でも一見さんでも同じ扱いだよ、
山岡との気心の知れたやりとりを見て安心する
荒川と栗田。

そしていざ撮影を開始すると、
これまでとの寿司屋とは一線を画すその所作に
荒川と栗田は何がすごいかわからないがその所作の美しさに
驚愕します。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻4話より
その所作の違いに気づく荒川
そう、これまでとの大きな違いは
酢飯を握る際に余分な酢飯をお櫃に戻す行為の有無でした。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻4話より
なんてことだ、言われてみればこの所作1動作に芸術がある
所謂神は細部に宿るという話です。

私もこの話を読んだ幼少期は酢飯を戻す寿司屋はクズ、くらいに
思っていたのですが、
実は最近、1食3万円を超える銀座の寿司屋で
人生初の回らない寿司を経験してきました。

その際、この話を思い出し所作を見ていたのですが・・・・
なんと酢飯を戻すこともあれば戻さないこともある、というのが
実態でした。

私も初めての回らない寿司屋デビューでしたので余計なことはいわず
味はもちろん絶品そのものだったのですが、
その後気になりネットで調べてみました。

すると、令和の世論では一つの答えがあることがわかりました。

それは職人が食べる人によって寿司の大きさを変動させている説が
濃厚のようです。
 
男性・女性によって一口に食べられる大きさが違うように
それに合わせて職人が調節している、という話もあり、
妙に納得してしまいました。