漫画レビュー

【美味しんぼ】黄身と白身

美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。

そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。

各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。

今日覚えたい美味しんぼ


目玉焼きには数多くの流派が存在するということ

世の中の普通とは個人の思い込みであること

目玉焼きはワールドワイドな料理であること

要点は抑えましたね、さあ行きましょう。

物語冒頭

いまだかつてこれまでの論争の火種があっただろうか
日本へ豆腐文化を学ぶために来日したブラック、
なんと落語界へ入門 
日本語の謎を解くべく単身東西新聞社へ殴り込みです
一体昭和のセキュリティはどうなっているんだ・・・

現れるや否や、日本語を教えてくれと乞うブラック
その日本語というのが
サニーサイドアップ
ターンオーバー

聞きなれない横文字・・・
しかしさすがは山岡 新聞片手に答えます
出典:『美味しん』原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻7話より

そうそう、そのとおりでゲス!って
あなた、答え知ってますよね、という突っ込みは野暮
しかしブラックの真の目的は別にありました
日本人は一般的に片面焼きが主流だと栗田は説明、
ターンオーバー(両面焼き)は少数派ではと告げます。

その答えを聞き少し考え込むブラック
ついに彼の本性が明かされます
ロサンゼルスで豆腐の勉強をしているブラック
日本に来日して落語家を目指すブラック
しかし、それは世を忍ぶ仮の姿

真の姿 それは・・・
IFECの委員メンバーでした


出典:『美味しん』原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻7話より

秘密結社 IFEC

IFEC・・・聞きなれない単語・・・
もしや
International
Fried
Egg
Conference
の略称じゃないだろうね。

この秘密結社、世界各国から委員が集まり、
目玉焼きの焼き方を議論するというトンデモ委員会であった。
なんて暇人が多いんだ、という中、
ブラックは目玉焼きの奥の深さを説きます。
その証拠に、東西新聞社内だけでもこの割れようです。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻7話より

目玉焼きにケチャップをかけるだけで変態と言われる昭和の世よ・・・。
ちなみに私はこの谷村部長の塩をパラりの胡椒をパラりでいきたいね、を
幼少期に見てからというものずっと谷村派です。

意外にも山岡の周り、十人十色の目玉焼き論があることがわかり、
関係者一同ブラックに連れられ、いざIFECへ出陣です。

片面焼きか 両面焼きか

思ったより規模のでかい会場に各国から集まる委員たち
もはやこれサミットです。
早速会長の開会宣言をもって議論はスタートします。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻7話より

白熱する議論はやはり、
卵焼きは片面焼き・両面焼きのどちらが優れているか

この会合の基本ルールは結論を出さないことらしい
なんでも結論を出してしまうと国際紛争に発展する、
それを分かったうえでの白熱した議論ができる
紳士淑女のみの集まりというのがだんだんとわかってきます。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻7話より

サニーサイドでもない、ターンオーバーでもない

白熱する議論が尽きない中、ここで我らが山岡が一つの答えを出します。

それは、サニーサイドの蒸し焼き
ここにきて、第3勢力を議論のテーブルに上げる山岡
国際紛争の火種がまた一つここに生まれました


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
7巻7話より
これにはブラック委員も追撃の一言、
今後の論争には蒸し焼きを入れた第3勢力の存在も含めた
議論を提案し、会議は閉幕するのでした

この話を久々に見返して思ったのが、
なんというか世の中に余裕がないとこういう話は描けないよな
というのが感想です。

今の令和でこれを出すと
「マジで何言ってんの?」って冷めた反応がほとんどでしょうが
当時は、なるほどね~と笑える寛容さがあったようにも思います。