漫画レビュー

【美味しんぼ】食卓の広がり

.6美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。

そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。

各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。

今日覚えたい美味しんぼ


帝王学は偏食を生むこと

トンカツの肉と衣の調和は5mmが限度であること

トンカツは本来ごま油で揚げること

要点は抑えましたね、さあ行きましょう。

物語冒頭


今回はかつて東西新聞社文化部に在籍していた林が、
結婚退職後久々に東西新聞社を訪ねるところから
話は始まります。
林は、東西新聞社在籍時に仕事を通じて知り合った
敏腕若手社長真山との仕事がきっかけとなり、
今は真山信子として玉の輿主婦生活を送っていました。

そこに現れる山岡、
信子のことなど意に介さず競馬にいそしむ後姿を見て、
信子は山岡を恋愛対象の相手であったことを告白します。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より

その後、喫茶店で女子会を始めるレディース一同。
そこで信子は玉の輿結婚どころか、
結婚生活がうまくいっていないこと、
離婚も視野に入れていると嘆きます。その理由とは・・・

食えぬものは食えぬ

その男、真山浩一 
34歳に大星不動産社長 信子の夫である。
この男、仕事はできるがかなりの偏食家であることが
結婚をきっかけにわかり、信子は愕然とします。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より

食べられるものは
スクランブルエッグととんかつとハンバーグと
カレーライスだけだ、言い放つ夫の真山。
食事の団らんを広げようと色々な料理を作り
提供するものの、私は冗談を言う男ではないと
頑なに上記のメニュー以外食べず
そのほかの必要な栄養素はビタミン剤で取ると
強く言い放ちます。

これに対して結婚前の貧乏な我が家と比較しても、
金では買えない家庭の温かさがあった。
それは今の家庭では決して得られないもので
あったことを嘆き、泣き崩れます。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より

料理のことなら・・・と栗田、
信子の思いも察してか山岡に解決を依頼します。

帝王学の弊害


嫌々ながらも信子の自宅へ伺う一行、
山岡はそこでベーゴマにメンコ、といった
昭和の子供愛用の玩具が無造作に置かれているところを
発見します。
そこに現れる真山社長。
幼少期から帝王学を叩き込まれてきた故、
子供時代に遊べなかったものを大人になってから
収集していることを激白します。
そこに男心をくすぐられた山岡。
ベーゴマ勝負、デュエルの要求です。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より

勝負の結果、
幼少期に揉まれて磨いた山岡の技量が一枚上手、
山岡の手に勝利は輝きました。
勝利の暁に山岡は晩飯を付き合ってもらうことを要求し、
トンカツであるならと真山社長も了承します。

山岡は調理に入ります。
今回は黒豚を使ったトンカツです。
ここでも黒豚の薀蓄が光ります。


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より


そしてトンカツです。
ここでもトンカツの薀蓄が光ります。
昨今のトンカツは厚切り全盛といっても
過言ではありませんが、
山岡はそれを貧しかったころの贅沢
後遺症だと聞いたことのない病名をつけます。
肉と衣の調和は5mmが限度、
それ以上だとバランスが崩れる。
そして油はごま油で揚げること、
これが本来のトンカツだと説明します。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より

ここまでよかった。
しかし山岡はトンカツから
更にかつ丼を作ることを信子に指示。
それをみた真山社長、かつ丼一つで発狂しだします。

かつ丼が提供されたものの、
真山社長は
なぜ自分がここまでの偏食に陥ったのかを吐露します。
帝王学ゆえに料理は愛情ではなく、
ただの栄養補給の一つとして
家政婦から毎日決まったメニューの
ルーチンを与えられ育った過去を話し出します。

山岡はそんな真山社長に同情します。
が、その原因は愛情を知らずに
ここまで育ってしまったことに起因することを見抜き
愛する妻 信子が愛情込めて手作りした料理でしか
治癒できない、
食べて過去と決別するしかないと箸を勧めます。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より

過去との決別

意を決して食べる愛妻料理・・・


出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より

山岡、治療完了です。料理界のブラックジャック・・・
この件で、家庭環境の改善に見通しが立った真山夫妻、
そして最後に信子は山岡に長年の思いを伝え、
未練を断ち切りハッピーエンドを迎えます。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
4巻5話より
「空気を読む栗田と読めない山岡」