美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
今回は、醤油の神秘で運命の再開をした
花村さんとせんべい屋の若旦那三谷の交友を深めるため、
人気のステーキレストランで
食事会を開催することになった 山岡一行。
のっけから今日は余計なことは言うなと女性陣に
ダメ出しを食らう山岡。
トラブルメーカーの烙印を押されるところから
物語は始まります。
このレストランはフレンチのシェフが
ステーキを焼くというコンセプトで、
ステーキだけでなく前菜など凝った
コース料理が人気のお店です。
そんなこともあって若い女性客に人気の名店となっています。
そこに突如、 テンガロンハットをかぶった
大柄な男が参上します。
男はステーキのみ、単品で注文しソースなし、
塩のみで調理するよう味付けを要求します。
シェフ渾身のソースを拒否し、
塩のみで提供されたステーキを食べた大男は
突如その場で泣き崩れます。
大男が日中から女性に人気のステーキレストランに
一人入店し、泣き崩れている。
こんなホラーなことがあるかとばかりに、
勢いそのまま男はシェフを呼びつけます。
呼びつけるやいなや、
出されたステーキがまずいことを理由に大泣きします。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
3巻8話より
俺がオーナーだ
シェフは営業妨害も甚だしい、
うちの店になんの因縁があってそんなことを問います。
更に男の味覚を否定します。
うちはただの牛肉じゃない。
日本一の大南牧場の牛肉を使っていることを言い放ちます。
しかし、男から帰ってきた言葉は衝撃の回答でした。
大柄な出で立ち、テンガロンハット、
今まさにテキサスか農場からでてきたかのような男は、
なんと肉を卸している大南牧場のオーナーでした。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
3巻8話より
牧場のオーナーは、
自分の育てた牛はわが子当然
そんな子供がどんな調理、どんなうまい料理に昇華したか
確認するのが楽しみだと言います。
そしてこのレストランにも知り合いの口利きで
特別に牛肉を卸していることも伝え、
期待してきたにも関わらずこんなステーキにされたのでは
黙っていられない
取引はやめるといい怒りのまま店を後にします。
山岡一行も店を後に、
散歩しているところせんべい屋の若旦那、
おもむろにステーキ名人の話を山岡に切り出します。
そのステーキ名人とは山岡も知る伝助老人のことでした。
若旦那はあのシェフが気になり、
伝助老人を介して救済することを模索していました。
ステーキの焼き方
若旦那の紹介で颯爽と現れた男
その男こそステーキ焼きの名人 伝助さんである。
ステーキを焼くというのに
ストライプのスーツにハットと勝負服の入店です。
早速シェフと伝助名人のステーキ試し焼きが始まります。
シェフの焼き方はサラダオイルで鍋肌を中火で熱し、
しばらく焼いた後にブランデーを大量にかけたもの。
一方、名人の調理法はやり方こそ同じもの、
強火で牛脂を使い鍋肌を熱し、
さっと片面に焼き目をつけた後
コンロから濡れ布巾の上にフライパンを一旦載せかえ
肉を休ませます。
その後、弱火のコンロに載せ替え、
蓋をしながら肉の焼ける音で頃合いを
判断するというものでした。
やることは単純な肉を焼くという行為
この所作にどこまで差がつくか。
結果は一口食べただけで瞭然でした。
そもそもシェフはレアステーキの概念を
全く持って勘違いしていました。
レアは肉の内側までしっかり熱が入っている状態のことを
指しますが、シェフ自身その前提がわかっておらず
両面を軽く炙ったものをこれまでレアステーキと称して
提供していた模様です。
よく食中毒にならなかったな・・・
おそらく牛肉が良すぎて肉に救われていたのが
容易に推測できます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
3巻8話より
牧場主 納得する
牧場主を再度招き、再挑戦です。
再起を誓ったステーキを牧場主、一口食べるや席を立ち・・
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
3巻8話より
最高の返しです。
仕事人の賛辞の仕方というのがわかっています。
「ふっふっ、幸せな肉だよ こんなに上手に焼いてもらって」
牧場主からこれまでない評価です。
食肉卸の方々には本当に頭が下がります。
出産から立ち会った牛を人間に食べさせるために
屠殺して食卓へ届ける・・・
現在の社会システムにはなくてはならない存在ですが、
普段当たり前にスーパーで買える肉にも
生産者の仕事があることを再認識させられる回です。