漫画レビュー

【美味しんぼ】美声の源

美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。

そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。

各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。

今日覚えたい美味しんぼ


「奇妙な果実」は常識として知っておくこと

ギリシャ人のソウルフードはタコであること

こギリシャのオリーブオイルは未精製が普通であること

要点は抑えましたね、さあ行きましょう。

物語冒頭

今回はソウルフード回です。
みなさんも一人暮らしを始めたとき、
海外旅行に行ったとき、
ふと実家の料理が食べたくなる時ありませんか。
今回はそんな話です。
東西新聞社一同はオペラ鑑賞をしているところ。
お目当ては世界最高のコロラチューラソプラノ
マリアセレーヌの美声です。
私は悲しいかな、 オペラの教養がなく
今日人生で初めて
コロラチューラソプラノという単語を入力しました。。

しかしそのお目当てのマリア・セレーヌ、
調子が思うようでなく劇中で声が裏返り、
そこで公演を中止してしまいます。
 
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
3巻7話より

お口直しのジャズ

山岡は、オペラに興味なしとのことで、
口直しに行きつけのジャズバーへ向かいます。
今日はなんと黒人オペラ歌手 サディ・フェイガンが
来日しているとのことで期待が膨らむ山岡。
サディ・フェイガンは黒人ソウルのスタンダード
「奇妙な果実」を情熱たっぷりに歌い上げます。
山岡、料理だけでなくジャズにも含蓄があることを
見せつけます。

出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
3巻7話より

黒人の歴史をジャズから紐解く山岡・・・・
薀蓄が光ります。
コンサートが終わった後、楽屋を訪ねる二人
そこでサディ・フェイガンから
黒人のソウルフード豚の臓物と豆を煮たものを
もてなされます。
黒人奴隷時代、 劣悪な環境下で
栄養をとにかく摂取するために生まれたというこの料理、
これこそが黒人を黒人たらしめている魂だと
サディ・フェイガンは山岡に伝えます。
ジャズとはなにか、
生き方とは何かをソウルフードから学ぶ山岡・・・。

このギリシャ料理はできそこないだ
食べられないよ

話変わってマリアセレーヌを元気づけるために
東西新聞社は日本でも有数の
ギリシャ料理の店に招待します。
しかしもてなされる料理はどれも口に合わない、
ギリシャ料理だとしても私の食べたいものではない、
と拒否するマリアセレーヌ。

数日後、
公演のキャンセルか代役を立てることもやむなし。。。
となっていた矢先、
山岡がある食材をもって時間をくれ、と懇願します。

マリアセレーヌはソウルフードが必要なんだ。

上品が最上とは限らない

その後、山岡はタコと瓶詰のオリーブを手に現れ、
マリアセレーヌに料理を振る舞ったところ・・・
なんと彼女は完全復活しました。
その後も持ち前の美声は絶好調、公演も大成功を納めます。
 
東西新聞社メンバーは、
山岡にマリアセレーヌを復活させた料理とは
いったい何なのか問います。
ギリシア人は西洋でも数少ないタコを食べる民族、
そしてマリアセレーヌは漁村出身であることから、
ソウルフードとなるカギの一つは
タコであることを説明します。
そしてもうひとつのソウルフード、
それはオリーブオイルでした。
日本で一般的なオリーブオイルは生成オリーブオイル、
しかしギリシアで一般的に家庭で使われているのは
未精製の強烈な芳香を放つオリーブオイルであるため、
この味付けでないとだめだと山岡は言います。
 
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
3巻7話より

恐らく日本でいう醤油・味噌が今回のオリーブオイルに
相当すると考えると
我々も理解が早いのではないでしょうか。

私も仕事で海外出張で滞在期間が長いとき、
なんでもかんでも自前の醤油をかけて過ごした
時期がありますので
このマリアセレーヌの気持ちは非常によくわかります。
それだけ料理が人に与える 精神面は大きいということですね。