美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
ジェフ初登場回です。
アメリカ国籍
ロス・アンゼルスから来た若き板前志望です。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻5話より
ストリートでいきなり刃物を出すジェフ
令和ならここで物語終了です
ジェフは日本の板前で修業を夢見る若き男
かれは東西新聞社のLA支社の支部長と懇意であり、
支部長のコネクションを使い
日本で修業先を斡旋してもらうべく来日しました。
支部長は谷村部長へジェフの修行先を頼み、
今回山岡と修行先を探すことになりました。
まず向かった先はロスアンゼルスでも
支店を出しているという日本料理屋へ
向かうことにしました。
谷村部長らしい、就業先まで考えた見事な采配です。
しかしその店は日本料理とは程遠く、
アメリカのダイナーのような外観・内装の
日本料理パフォーマンスレストランでした。
板前は勢いよくイサキを捌き、
まるで生簀から上がる前のような状態で
刺身を提供します。
オーナーは、アメリカで成功するにはこれだ
味覚だけじゃなく視覚で楽しめないといけない
人と同じ事をやっては資本主義は生き抜けない、
といわんばかりのパフォーマンスを提供します。
しかしそれを見たジェフは落胆し、こんな店で働きたくないと言います。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻5話より
この店は恰好だけです・・・
自分の目指す板前ではないと
ジェフはこのダイナーの就職口を蹴ります。
そして援護射撃とばかりに今まで口を閉ざしていた
山岡が噛みつきます。
「俺も今の刺身は感心しなかったな・・・
それも魚のせいじゃない・・・」
うちの花形板前をここまでコケにしてどうしてくれる、
とオーナーは息巻きます。
山岡は洗いで勝負しよう しかし俺ではなく、
このジェフが洗いを作ると啖呵を切ります。
オーナーは快諾。
アメリカ人の素人に洗いが1週間でできるものかと
勝負を了承します。
鯛ふじによる包丁修行
場所は変わって、
鯛ふじの主人に特訓を依頼に山岡一行は伺います。
またしても山岡コネクションを活用し、
包丁修行に適任の店を紹介します。
鯛ふじの主人、最初は怪訝な様子で、
外国人に日本料理がわかるのかとつぶやきます。
山岡は、先のレストランで
味を見ずとも洗いの良し悪しを見分けたジェフに
才能を見出していると告げます。
鯛ふじの主人は「山岡さんがそういうなら・・・」と
言いながら氷角を柳葉で卸します。
御年75歳の主人が山岡さんがそういうなら・・・と
一体山岡の人徳はなんなのか・・・が垣間見える
シーンです。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻5話より
目の前で角氷をまるでチーズでも切るように卸しだす
鯛ふじの主人。
その様子に驚愕したジェフ
修行先はここしかない そう悟り弟子入りを懇願します。
しかし鯛ふじの主人も見ず知らずの外国人を簡単に
弟子にはしません。
まずはお前の感性以前にやる気・根性を確認したい
そういわずとも大根のかつら剥きを課します。
男は一日にして成らず
令和となった今はパワハラと捉えられるかもしれませんが、
自分に夢と目標があるなら若いうちの苦労は貯金と思って
私の好きな漫画の一つに「バンビーノ」という
漫画があるのですが、イタリアンのシェフを目指す
主人公の師匠が、一度店を出て知り合いの経営する
東京の名店で修業させたことを問われた際に言う言葉に
これはどんな業界でも頑張っている男性読者は
必ず頷いてくれると思うのですが、
転換点と思えるような局面は必ずきます。
その結果が成功か失敗かは問いません。
感覚は必ずあると思っています。
それは仕事なのか、趣味なのか人それぞれと思いますが
話戻って、それから寝食を忘れてかつら剥きに注力するジェフ
ついに成る時が来ました。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻5話より
鯛ふじの主人の顔が実力を語る
そして勝負の日が来ました。
相手の板前は以前と変わらず軽妙な、
そして力強く洗いを造り上げます。
一方のジェフ
かつら剥きで会得した包丁さばきに
なんと氷角を柳刃包丁で削り出す技法も
会得していました。
二人の職人の洗いの評価は如何に・・・。
今回は何と満場一致の結果でした。
評価すべきはアメリカでも成功したオーナー
さすがの正当な評価を下します。
「味が抜けている
アメリカ人の作った洗いのほうがうまい」と
言い切ります。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻5話より
山岡は理由を説きます。違いは包丁の使い方にあると。
なぜ柳刃包丁が通常の包丁に比べて長いのか。
それは刃渡りをいっぱいにつかって切ることで
切断面に乱れなく
細胞を綺麗に切断できることだと説明します。
一方、力任せに上から強く切るやり方では
細胞を押しつぶしそこから味が抜けてしまうことを
説きます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻5話より
これまでの美味しんぼでは
食材の鮮度や産地といったものを
フォーカスにしていましたが、
今回初めて技法と調理器具に言及しました。
私がこれを見たのは小学生の頃ですが、
これを見たせいで普通の料理でも刃渡りを
全面に使った切り方しかできなくなりました。
幼少期にこういうのを見ると
案外覚えているものでなかなか忘れられない・・・・