美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
栗田が高校の同窓会に参加するところから
話は始まります。
女子高出身の栗田、
学生時代の懐かしいメンバーに会い話が弾む中、
中華そば屋で働く双子の兄弟と双子同士結婚していました。
しかし今はどん底だと言います。
話もそぞろに二人の中華そば屋にたどり着くと
同じ店名の中華そば屋が二つ・・・
それも白昼堂々遠くからみても争っているのがわかります。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻8話より
なんとか喧嘩の仲裁をした姉妹は
この状況を吐露します。
事の発端は父親が亡くなった後、
経営を兄が継いだことによるものでした。
最初は経営も軌道に乗り順調満帆そのものでしたが、
グルメガイドの3つ星を獲得したことが発端で、
この3つ星はどちらの手柄なのかで兄弟で喧嘩が勃発。
最終的に店を分けるに至ってしまったようです。
栗田はなるほど、と
料理に関する問題解決人を一人知っていると
その足で山岡に相談します。
栗田は手伝ってくれれば遅刻のタイムカードも押すし、
なんなら馬券も買いに行くとまでいいます。
どうすれば新卒の社員がタイムカードの
代行入力をやるという発想に至るんだ、
これだから昭和は・・・。
山岡にバッサリ断られますが、
話を聞いているうちに何かピンときたようで
グルメガイドを作成している編集者へ電話をかけます。
前回3つ星をとったときとは違い、
店が2つに分かれてしまったことから
理由も含めて覆面調査ではなく
現地調査で味を確認することを打診します。
グルメガイド編集者も了承し、
山岡一行と一緒にラーメン品評へ向かいます。
まずは兄の中華そば屋から。
手延べ製法の正統後継者
兄は先代から麺の手打ち製法の一つ、
手延べ製法を正当後継しており、
その見事な手際と手腕で麺を造り上げます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻8話より
リズミカルに練り上げられる麺
食べる前からその弾力・歯応えに期待がかかります。
なんだかイマイチ・・・・。
栗田からも作る前はうまそうだったのに・・・と
酷評されています。
次は弟の中華そばです。
天才的な湯で加減
兄に比べ手延べの技法では劣っていることは
手際を見れば一目瞭然でした。
兄のほくそ笑む顔が非常に嫌味があります。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻8話より
弟の中華そばは見た目通り麺に腰がなく重曹臭い
兄の麺に比べれば味は落ちる
しかしスープの味はいい・・・といった
アンバランスなものでした。
栗田の批評通り、
グルメガイド編集者一同も同様の回答でした。
それどころかグルメガイドに
載せるレベルですらないといい、
来年度からは落選させてもらうことを告げます。
絶体絶命のピンチ・・・
しかしここで山岡が助け舟を出し、同
じような中華そばを提供します。
提供された中華そば
弟のほうは勘づいていたようでした。
そう、兄の麺と弟のスープに湯で加減仕上げ。
ここから今日一番の山岡の見せ場
小麦粉うんちくが始まります。
麺作りの兄 茹で加減・スープの弟
山岡はまず兄の麺の出来について説明します。
麺のうまさは小麦を十分に練ることで
粘り気のある腰のある麺ができる。
小麦粉からグルテンを引き出す手法については
見事の一言です。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻8話より
しかし肝心の茹で方に問題があると山岡は言います。
しかしその麺のうまさを引き出すには丁寧な湯で加減、
繊細な仕事が要求される、
その配慮が兄には欠けていると言及します。
一方、弟の麺は兄に劣るものの、
茹で加減には天才的なものがあると山岡は告げます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻8話より
兄の手延べ技法による生地の作り方から延べ方、
技法の完成度について麺だけみれば
間違いなく一級品であること、
しかしその後の茹で方がおざなりになっていました。
一方、弟のほうは麺づくりでは兄に及ばないものの
湯加減・火加減・面の出し入れのタイミング、
これら抜群のセンスで取り仕切っていたことを
山岡は厨房越しに見逃していませんでした。
この現実を客観的に知らしめられた兄弟二人。
最高の一杯を、
3つ星を取り戻すためにはお互いの協力が
必要不可欠である、
仲違いしている場合でないということを理解し
関係修復に至ります。
ラーメンは今後も美味しんぼの中で
長編が描かれるなど日本の国民食として
深堀りされていくテーマの一つです。
要素だけでみれば麺・具材・スープと
シンプルな構成ですが、
今回の話はどれか一つだけが偏っていても
料理は成立しないということを教えてくれる回でした。