美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
日曜日の休日に、
先輩社員の田畑・花村・山岡とともに
中華街に繰り出す栗田。
その中華料理屋を見つけるとさすがの大行列です。
しかしすかさず店員の怒号が響きます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻1話より
もはや食事をする雰囲気でない状態からの入店スタート。
嫌な予感しかしません。
雑誌に取り扱われ、
もはや接客というよりも流れ作業と化すウェイトレス。
俺が店の主だ、と腕を組み微動だにしない主人。
これが有名店だといわんばかりの洗礼を受けます。
なにはともあれ着席し、注文、料理が提供されます。
中華料理は大皿を複数人で共有する料理、
山岡は取り皿の追加を要求します。
しかし返ってきた言葉は想像を絶するものでした
うちは一人1枚でやってもらうルール
郷に入っては郷に従え、
お前が今まで通った中華料理屋のことは知らないが
うちは取り皿は一人一枚でやってもらっている。
まるでその質問は聞き飽きた、
と言わんばかりの華麗なウェイトレスの対応に
山岡は激怒します。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻1話より
実は私、幼少期の頃からこの話が大好きで、
人生でいつか
「ゴマソースの物もチリソースの物も同じ皿で
取れって言うのかっ!」というセリフを言う局面を
待っているのですが一向にやってきません。
話はそれましたがゴマソースとチリソースを
同じ皿は明らかにルール違反、
しかしウェイトレスは完全無視です。
ついに我慢の限界がくる山岡、
怒りながら店を変えるよう促します。
料理を食べる以前の問題である店のスタンス
こんな店ではなにも食べちゃいけない
うまいとか、まずいとかいう以前の問題だ
怒り心頭の山岡
ここも私の好きなポイントです。
山岡は料理はうまい味付けであれば
すべて許されるわけではないということを示唆します。
これは自分の幼少期からの海原雄山への反発からも取れ、
いくらうまいものを提供されたとしても
それを囲む雰囲気が不十分であれば料理として
成立しない。
料理という芸術は味だけで完結しないことを
意味しています。
その後、
山岡一行は店を変え別の有名店に入店します。
そこで山岡は東坡肉を注文、
一口食べまたも名言を繰り出します。
この豚バラ煮込みは出来損ないだ、
食べられないよ
店の中で堂々と東坡肉を豚バラの煮込みと言い放ち
ディスる山岡。
それを聞きつけ、
中華包丁を握りしめて怒る料理人の構図。
さらに山岡は油を注ぎます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻1話より
もはや中華料理屋なのかどうかもわからない状況に
ここからは殺し合いだ・・・・
そんな様相を呈すなか、
ついに準レギュラー 周大臣が登場します。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻1話より
周大臣は在日中華料理界のドンらしく
中華街の争いは俺が解決する
その気概で仲裁に入ります。
しかし山岡も一切引きません。
こんなやつより俺のほうが旨く作れる そう豪語します。
そこで周大臣は自分の屋敷で料理勝負を提案し、
お互い了承します。
周大臣の屋敷へ招かれ山岡は
ここで東坡肉を仕込みにかかります。
山岡は東坡肉の調理方法は非常に簡単。
豚バラを下処理し、簡単な調味料を入れ、
あとは蒸し器で蒸すだけ・・・
簡単な調理法にこそ料理に対する真摯さが現れる
そういわんばかりの山岡の大胆さが伺えます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻1話より
山岡は特別なことはしていません。
が、結果は山岡の東坡肉に軍配が上がります。
東坡肉の基本
皮付きのバラ肉を丁寧に処理しシンプルな味付け、
そして蒸し器で時間をかけただけ。
この手間を惜しんでない結果だと言い放ちます。
今回の料理の明暗を分けたのは、
メディアにもてはやされただ集客を捌くために
料理の工程を無視したために起きたものと言い放ちます。
これは全ての業界に言えることですが、
手間を惜しまない単純な仕事にこそ仕事の真価が問われます。
神は細部に宿る。
しかし周大人が最後フォローに入り、
それは料理人が悪いだけでなく
雑誌に取り上げられただけで
味の良し悪しも判断できない客サイドにも
問題があると厳しく言及します。
今回は最後にネット上で
もはや美味しんぼミームとなっている
周大臣の名言を張り付けて今回は以上とします。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
2巻1話より