美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
今回は、美味しんぼ準レギュラーとなる流通業界の王、
板山総帥が登場します。
前回以来、
ついに究極のメニュー作りに本腰を入れだした山岡。
今回は山岡が率先して新鮮食材を取り揃えていると
話題のデパートへ市場調査へ行くところから
話は始まります。
あることを謳います。
しかし山岡はおもむろに大根を手に取り真っ二つ、
しかもひと舐めしたうえで捨て置きます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻8話より
ペロ、じゃないよ
山岡さん、聞こえるわよ
期待外れ、
といわんばかりにデパートを後にしようとするが、
板山総帥の逆鱗に触れます。
山岡は板山総帥の問いに野菜を見ただけで、
出品される料理を食べるまでもないと斬捨てます。
銀座の一等地に構えた
今回のデパートであるにも関わらず、
本店とメニューの値段が一緒であることから、
出店側が何らかの形で経費削減をしたうえで
出店せざるをえないこと、
そしてそれは材料費の削減で捻出されているで
あることを推察します。
また、
生鮮食品の野菜は収穫してから1週間以上経過した
とても新鮮とは言えないものを提供していることも
見抜きます。
しかし、板山総帥も自慢の輸送システムを
使っているため鮮度は一切落ちないと啖呵を切ります。
現に見ろ、この野菜の瑞々しさをと。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻8話より
これ以上説明する価値なし、と
山岡はデパートを後にします。
これには板山総帥の怒りも頂点に達し、
以降東西新聞への広告は一切打ち切る旨を決断します。
それだけに留まらず、百貨店協会など
自分のいきのかかった連中に東西新聞から
一切手を引くよう根回しを行います。
この陰湿さ、
ワンマン社長らしくて非常に好感がもてます。
その連絡を受けた東西新聞社は大原社主を囲んで
緊急会議となります。
大原社主は山岡になぜこの事態に発展したかを問います。
山岡もただ突っかかったわけではなく理由がありました。
これから自分が超えるべき父親の道を進むには、
例え相手が大物であろうと
一切切食い物については妥協しない、
という枷を自分に課していることを説明します。
野菜の活け造りをご馳走したい
山岡はその足で、
板山総帥のいる会社本部で総帥を出待ちします。
そして開口一番、
「あんたが金も力もない一匹狼だったころ、
権力者にどんな気持ちを抱いていたか覚えているか」と。
何が言いたい小僧、と返す総帥。
山岡は、ただ野菜の活け造りをご馳走したい
食べればわかると農場へ連れ出すことに成功します。
農場につくや否や、山岡はトマトを手でもぎ取り、
食べてみてくださいと差し出します。
板山総帥も始めは忙しい時間を縫ってきてみれば、
ただのトマトだとと憤慨しますが、
山岡がかぶりついたトマトから香る濃厚な匂いに
気づきます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻8話より
そして次に提供したものは、
泥を落としただけの大根の薄造りです。
この甘味、瑞々しさ、昔の大根はこうだった・・・
と過去を回想する総帥。
どんどん山岡の術中に嵌る板山総帥。
そして山岡は諭し始めます。
野菜に熟成はない
長い流通経路を考慮して店頭に並ぶときに
真っ赤になるよう青いうちに収穫されたトマト
大根も土から出てしまえば、
店頭に並んだ時には干からびた魚も同然と。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻8話より
板山総帥に最初の勢いは既になく、
野菜も魚と同様生き物なんだ、と
納得し本質を見抜く山岡の人間性を評価した顔つきに
一変します。
板山総帥も目から鱗が落ちた様子で本質を見失っていた、
と吐露します。
商売人はただでは転ばない
鱗が落ちた目で物事を俯瞰する総帥・・・
ふと儲け話のヒントを掴んだ!と急いで社屋へ戻ります。
後日、板山総帥に招待された東西新聞社メンバーは
見違えるような生鮮食品コーナーを目にします。
産地直送、
完熟した野菜ばかりが並べられたデパートの誕生でした。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻8話より
揉み手が似合う富井副部長
笑いの止まらない総帥。
やはり大物はただ若造の
山岡に言い包められるわけではありません。
今回のような山岡が大物に食い掛り怒らせた後に
大物が改心する、という
懲悪勧善のお手本ストーリーは
今後の必殺パターンとして何度も出てきますが、
特筆すべきところは出てくる大物全てが
自分の誤ちを認める大物の懐の深さも
魅力のポイントです。
私は幼少期から美味しんぼを見ていて、
大物であっても間違いを若い人間から指摘されたら
改善する器の大きさを持つことが
大人だと思っていましたが、
実際に働いてみて上司はもちろんのこと、部下を持つと
どうして中々
この境地にたどり着くのは先になりそうです。。