美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
第6話にして美味しんぼの裏の主人公ともいえる、
あの海原雄山が初登場します。
話は山岡が辞表を突き付けるところから始まります。
辞職の理由は究極のメニュー作りの仕事が嫌だから、
というものです。
食い物の味が一大事みたいに言う人間がとにかく嫌いだ。
そういう自分自身食い物の味にこだわらずにいられない
人格になってしまっている。
それもこれも一人の最低の人間を知っているからだと
吐露します。
東西新聞社全員がそう考えていると、「海原」という
人間が面会に来ていると谷村部長に連絡が入ります。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻6話より
東西新聞社文化部に激震が走る。
なにやら谷村部長は海原なる人物を知っている模様。
そして現れる海原という男。
そこに現れたのは、和服に身を包んだ仁王でした。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻6話より
東西新聞社文化部に緊張が走ります。
海原ってあの・・・
間違いないわ・・・と周囲はざわめきます。
和服の仁王、海原雄山は口を開きます。
京都の京極さんから息子が東西新聞社に紛れ込んでいる、
それを確かめに来たと。
ついに栗田が抱えていた謎が解けます。
山岡、と性を変えてはいるものの
この海原雄山と山岡は親子関係であることに。
海原雄山は単身会社に乗り込み、
如何に山岡ができの悪い人間であることを吹聴します。
しかし助け舟か、
谷村部長が究極のメニュー作りの柱であり
山岡の有能さを説明します。
が、海原雄山には逆効果でした。
山岡に鋭敏な味覚があるわけがない。
東西新聞社の究極のメニューとやらも程度が知れると
こき下ろします。
「史郎(山岡の名前)、お前に何がわかる?」
「あんたにはなにがわかってるんだ!」
会社で勃発する家族喧嘩。
返す刀で雄山はこう言います。
では、天プラの味がわかるか?
どうだ、受けて立つか?
もはやこの時点で
今回の話の流れが読めてしまうのですが、
これは山岡の必勝パターンを逆に
雄山にやられてしまっている状況です。
やはりDNAは嘘をつかない・・・。
頭に血が上った山岡、
勝負を食い気味で了承してしまいます。
勝負を了承したものの、
久しぶりに海原雄山と再会したことにより
怒りが収まらず会社を後にします。
追いかける栗田。
なぜそんなに家族仲がこじれてしまったのかを問います。
出典:『美味しんぼ』 原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻6話より
明かされる山岡の過去
第1話にもある通り、
栗田の家はサラリーマン一家でなんの不自由なく
大学へ行き、就職した栗田。
家族関係の不和なんて
自分の人生にはなかったはずです。
そのため、自分の父親とここまで拗れている理由が
皆目見当つきません。
後日、とある料亭に複数のテンプラ職人が集められ、
勝負が始まります。
しかし既に勝負は雄山の術中に嵌っていました。
恐らくほとんどの読者は天プラ勝負だというから
味比べを想像していたと思われますが
題材は天プラを揚げる前から腕のいい職人を選ぶ、
というものでした。
雄山は余裕の表情でまずはおまえから職人を吟味しろ、
と促します。
山岡は職人の手と歯を見せてくれと要望し、
そこから4人の職人を選抜します。
そしてその4人に衣を作るように指示します。
一人は調理台の上の卵と粉を使い、
一人は卵も粉も水も冷蔵庫から取り出し、
一人は卵を冷蔵庫から、そして粉は冷凍庫から
冷水に更に氷をいれる、
最後の一人も同様に卵を冷蔵庫から、
粉は冷凍庫から冷水に更に氷をいれる、
違いといえば若干3人目よりかき混ぜ方が幾分違うくらい。
山岡はこの時点で結果は分かったといいます。
海原雄山はおもむろに懐からウォークマンを取り出し
テープに録音された天プラの揚げ音が変わったと
思うところで手を上げる、という条件を追加します。
この結果、
山岡と海原雄山の職人選びの結果は2分します。
二人の職人に天プラを揚げてもらう間、
山岡は判断基準を説明します。
整髪料を使うもの、タバコを吸うものは論外、
それでいて健康が最低条件だから
手の爪と口の中を確認したと。
そして衣は温度をできるだけ低く、
粘りだけを出さないように混ぜすぎないことが
いい衣の条件であることを説明します。
最終的に卵を冷蔵庫から、
粉は冷凍庫から冷水に更に氷をいれる
そして仕事の手早さが勝った4人目の職人を選びました。
しかし雄山がテープの音で判断したのは
卵を冷蔵庫から、
粉は冷凍庫から
冷水に更に氷をいれる そ
して衣をかき混ぜすぎない
3人目の男でした。
実食の結果は以下に・・・
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻6話より
結果は周りの声を聴かずとも、
山岡自身が一番よくわかっていました。
天ぷらは五感全てを駆使する
極めて高等な技術
海原雄山は説明します。
テンプラとは人間の五感全てを駆使する、
極めて高等な技術だ。
目も大事だが耳も大事だ。
タネの周りを包む泡が、
だんだん小さくなるにしたがって
泡のはじける音も高くなっていく。
腕のいい職人はその音の変化で
ちょうどいい揚がり頃を無意識に判断していると。
更に雄山は畳みかけます。
うまいものを食べてうまいというのは誰でもできる。
どの職人がうまいものを作るか、
作ってみなければわからないやつに美食を語る。
そんな奴が作る記事など滑稽も滑稽だ、と。
初めての敗戦 そして・・・
大勢の前でここまで言われ、
山岡、ついに耐えられなくなりその場を逃げ出します。
後を追う東西新聞社メンバー。
山岡の中に一つの信念がここで生まれます。
親父、雄山を超える。
それを叶えるためには究極のメニュー作りしかない。
普段はぐうたら社員の山岡。
普通の社員じゃそうはいっても
許してくれなそうなところですが、
谷村部長は最後に倒置法で印象付けます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻6話より