美味しんぼを読んでみたいけど
「巻数が多すぎて読むのに時間がかかりすぎる」と
お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そんな令和な人におすすめなのが、
本ブログの美味しんぼまとめです。
各回のまとめを覚えれば時間短縮はもちろん、
日常生活でするりと美味しんぼの名言を
活用することが可能になります。
もっと効率よく美味しんぼから蘊蓄を吸収したい方や、
大昔に美味しんぼを読んで記憶を取り戻したい方は
ぜひ参考にしてください。
要点は抑えましたね、さあ行きましょう。
物語冒頭
ここからいよいよ究極のメニュー作りが始まります。
大原社主肝入りの企画、
まずは各界の著名人を集め美食のヒントを得る
会合を開くことになります。
いずれも各界で最高の美食家と
呼ばれる著名人たちです。
芸能評論家、作家、料理学校校長、
作曲家、レストラン評論家
そうそうたる顔ぶれが一堂に会します。
大原社主は今回の企画の趣旨を説明し
名士たちにこれまでに食した一番美味なものを
それぞれヒアリングを行います。
突いて出てくる言葉は高級珍味の数々、
「キャビア」、「津ツバメの巣」、
「子羊の脳のソティ」、
「ロマネコンティ」に「フォアグラ」と暇がありません。
そんな中、山岡がついに牙を剥きます。
初期のころの山岡節が炸裂する今回、
美食家たち相手に啖呵を切ります。
「日本の食通とたてまつられてる人間は、
こっけいだねえ!
一番いいと思うフォアグラを用意しなッ、
それよりはるかにうまいものを味わわせてやる!」
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻2話より
以降、
山岡のお家芸となる山岡節がここに誕生した瞬間です。
新聞社の1社員にここまで言われた美食家も
引き下がるわけにはいきません。
これにて開戦です。
1週間、新聞社に姿を見せない山岡。
突然栗田宛に山岡から電話があります。
場所は「那珂湊沖」
1週間も沖合でにらみ続ける山岡。
お目当てのものは「アンコウ」でした。
山岡は季節外れであるものの、
でっぷりと太ったアンコウをついに吊り上げます。
すかさず釣り上げた漁船の上で解体が始まります。
このとき栗田は
「颯爽とした身のこなし、見事な包丁さばき、
グータラの山岡さんとは別人みたい」と
既に山岡がただの新聞社員ではないことを感じています。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻2話より
捌かれたアンコウから取り出されたもの、
これが今回のフォアグラに匹敵するといわれる逸品、
アンコウの肝です。
アン肝をひっさげ満を持して会場へ
まずは美食家が取り寄せたフォアグラの品評。
各界の美食家からは絶賛の賛辞を受けます。
この味に匹敵する逸品とは何か、
美食家たちは山岡へ問います。
その答えはアンキモ。
そう、
大衆居酒屋ででてくるあのアンキモが世界三大美食の1つ、
フォアグラに匹敵する美食であることを告げます。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻2話より
こんな煽りが平然と許される昭和は侮れません。
俺たちとは生きている世界が違うんだ、
おとなしく一杯酒屋で単調なつまみでも
食らって楽しく暮らせ
そう言いたげな美食家たちの嘲笑が響きます。
しかし論より証拠、
山岡の用意したアンキモを食べるや大原社主から
「フォアグラにない鮮烈さがある。
少しも生臭くなく豊かな香りだ」と称賛を受けます。
援護射撃とばかりに東西新聞社メンバーからも
フォアグラに比較して味の純粋さ・油の臭みの点では
上であると評され、ついには美食の主とうたわれる
フォアグラがアンキモの前では
霞んで見えると言わしめます。
自然環境と人工的に作り出した美食、そして鮮度
山岡は味の差について、
フォアグラでは自然界では決して存在しえない
人間の手の入った人工物であること。
それに引き換えアンキモの自然界に対する敬意を解きます。
また第1話でも説いたように味の決め手に鮮度をあげ、
美食とは名前を食べることではなく、
食材へ敬意あってこそであることを美食家たちへ身をもって、
いえ舌をもって伝えることに成功した会といえるでしょう。
出典:『美味しんぼ』
原作:雁屋哲・作画:花咲アキラ
1巻2話より